行政書士業務と切り離せない役所手続き

行政書士の仕事

役所がOKしなければ申請は通らない

担当者とのコミュ力も行政書士に求められる能力

10月から営業開始する施設申請を期限通り8月中に終えましたが、役所からの確認作業がようやく一昨日完了しました。
なかなか正式通知が発行されないので、お客様もハラハラされているのではないでしょうか。
確認事項は色々あって、書類からは見えない細かなことが多いです。
例えば、代表者の経歴内容に書かれた過去の業務のさらに細かい内容であったり、特例で提出している部分についてのさらに細かい理由付けだったり、提出時にはまったく確認されなかった事項が、営業開始ギリギリになって問い合わせ対象となってくるため、こちらも慎重になります。
私の対応のために申請が通らなければ、お客様は営業が開始できなくなりますので、そうなれば大問題です。
何度もくぐり抜けている場面ではありますが、申請をスムーズに通すためのポイントについて、あらためて考えてみました。

申請をスムーズに通すためのポイント

許可申請や届出の要件としては、主に「人」「ハコ」になります。
これに「カネ」が加わる場合もあり、要件が多くなるほど、準備する書類の量も増えて行きます。
書類は役所で取れるものだけではなく、お客様からいただくものや、ヒアリングして作成するものもあり、種類や書式等は地域によって違います。
ローカルルールもありますから、申請する県や市が変わると、○だったものが×になる可能性もあるのです。

私が取り扱っている障害福祉サービス施設の指定申請など、市で初めての申請というケースもあり、担当者自身が細かい点まで把握できていないことが多く、問い合わせをしても、その場で答えをもらえることはまずありません。
そのため、余裕を持って書類を揃えないと、予定通り営業開始することが難しいのです。
「人」の経歴や「ハコ」の歴史(耐震基準等、法律の変化に対応できていない建物はとても多い)は変えることができないため、要件に合う人や建物を見つけるだけでも一苦労です。
すでに関連事業を始めていて、同じ代表者が今使用している建物内で指定を取りたい場合は、何とかその人と建物を要件に合う証明をしなければいけません。
合うか合わないか、それを判断するのは役所であり、直接的には、担当者なんです。

そこで私が考える「担当者にスムーズにOKをもらうポイント」は、次の3つです。

  1. 法令、資料、書式を読み込む
  2. お客様からのヒアリングを充分に行う
  3. 役所担当者に逆らわず、すぐに対応する

1は当然のことですが、2、3は、コミュニケーション能力が必要になります。
特に2は、どこまで話を聞けば「充分」なのかは、定義しづらいところです。
たまたま聞いた代表者の昔話や趣味の話が役所からの質問の答えに役立つこともありますので、必要情報をどのように引き出せるのか、頭に留めておけるのかは、日頃からのお客様とのやり取りの中で、自分自身を育てて行くしかないのかもしれません。

特に今回のお客様は、今後施設運営のお手伝いもさせていただくことになっているため、代表者だけでなく、スタッフの方々とお話をする機会を何度か作りましたし、ハコ作りにも参加しました。
これにより利用者となる方の状況も把握でき、役所からの問い合わせにも、施設運営の立場からお答えすることができています。
お客様とも営業開始前から信頼関係を築くことができ、この3ヶ月は今後の関係を決める重要な時間だったと思います。

許可がおりなくて困るのはお客様

担当者に逆らったり、すぐに対応せずに悪い印象を与えてしまうと、その後許可がおりたとしても、担当者との関係は続きますから、運営する上で不利な状況を作られることも考えられます。
最悪、許可がおりないこともあるはずですから、そうなるとお客様としては困ったでは済まされません。
もちろん、まったく要件が揃わないためであれば仕方ない話ですが、法律や通達を読み込めば見つかる特例があったのに、知らなかったために通らないこともあるはずです。
この特例を担当者が知らない場合もありますし、知っていても、こちらの態度によっては教えてくれない場合もあるかもしれません。

許可がおりなくて困るのはお客様です。
私たちの仕事は、お客様の許可申請を無事通過させ、新たなスタートへと導くことです。
理不尽なことも多少ありますが、まずは申請を通すことを第一に考えて、お客様とも役所とも、しっかりとコミュニケーションを取ることが必要だなとあらためて感じています。

 

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