スピーチの勉強を開始する
スピーチ力をつける鍵は、
相手にプレゼントする気持ちでした。
セミナーや人前で話をする時に
堂々と分かりやすく話せるようになりたくて、
開業してすぐに、
私はスピーチを学べる場所を探しました。
何かを探す時、
私が利用するのはインターネットです。
私はネット検索で良いものを探すのは
得意な方だと思っていますが、
選び方は勘としか言いようがありません。
その後1年間学び、
半年間アシスタントとして参加することになる
スピーチの学校を探し当てたのは、
授業が開始される2日前でした。
慌てて問い合わせのメールを入れ、
平日コースであればまだ入学出来ると聞き、
すぐに手続きを済ませました。
学校の決め手は、
Webサイトがしっかりしていて、
講師の2人が魅力的だったこと
(ネット上の紹介と、写真だけで判断しました)、
問い合わせメールの対応が良く、
2日後の授業に間に合ったことです。
これは、自分のWebサイトの見せ方や、
メール対応にも生かすことが出来る貴重な体験でした。
実際に会った2人の講師はとても個性的で、
今までこれほどまでに
話し方が上手な人を見たことがなかったので、
私は初日から魅了されてしまいました。
また、セミナー会場に到着して驚いたのは、
参加者たちが和気藹々と話をしていたことです。
これは時々経験することですが、
セミナーなどの学習の場には、
仲間同士で参加したり、
元々学んでいる人の知り合いだったり、
講師が参加しているコミュニティーの仲間がいて、
勉強会初日だというのに、
すでに親しげに話が弾んでいる場合が多いのです。
このスピーチの学校もそうでした。
「皆さん、お知り合いですか?」
半年間学ぶ場所だったので、
私は参加者に思い切って聞いてみました。
すると、ほとんどの参加者が、
体験セミナーを受講し、参加を決めたと言うのです。
確かに、半年間で20万円の受講料は
決して安いものではありません。
逆に、体験セミナーも受けずに、
2日前にネットで調べてすぐに入金した私の方が、
周りの人たちから驚かれることになりました。
こうして始まったスピーチの勉強は、
開業後に受けたどのセミナーよりも、
大きな影響を受けることになります。
スピーチのテクニック以上に
人間の在り方を学ぶことになる1年半は、
今後の人生にも大きく影響を与えることでしょう。
初日はただただ、
新しい刺激に脳が混乱していました。
グループワークも多く、
コミュニケーション力無しでは、
人に話しを聞いてもらえないことも分かりました。
そのため、月1回の講座でしたが、
脱落者も多かったです。
これは、
スピーチを学び始めて1年後くらいに
気づくことになりますが、
人に話を聞いてもらうために必要なのは、
テクニックではありませんでした。
まずは相手に自分を受け入れてもらう。
そのためには、
スピーチの場の雰囲気を作るところから始まります。
そして、
人は自分に関係あることしか聞かないということ。
これを押えて話を考えないことには、
聞く耳を持ってもらえないのです。
相手が何を聞きたいと思っているのか、
自分は相手にどんな言葉をプレゼント出来るのか、
これをしっかり考えて、
ポイントを絞って話すことが伝わる話し方と言えます。
1年間スピーチに対する考えを深めた時、
私はようやく本当の意味での良いスピーチ、
上手い話し方というものが
理解出来るようになりました。
話し方には、その人自身が表れます。
その人の生き方まで出てしまいます。
まずは自分自身の考え方、
生き方、在り方を整える必要があること。
これが、スピーチの学校で私が学んだ
すべてと言っても過言ではありません。
自分の生き方、在り方を整える中で、
私の中の他人への感謝の気持ちが
大きく成長しました。
私のスピーチの師、西任暁子さんは、
数少ないメンターの1人として、
今でもお付き合いいただいています。