行政書士の開業にメンターは必要なのか
行政書士の開業 メンターは必要なのか
起業開業する際に、メンターという言葉を一度は耳にすると思います。
メンターとは、優れた良き指導者や助言者のことを指します。
お手本にしたい人、というよりは、自分を高みに連れて行ってくれる人、というイメージでしょうか。
起業開業というのは、何も分からずひとりで頑張っても、暗闇の中を走っているようなものです。
全力で走ったところで、どこに向かっているのか分からない状態です。
足元を照らし、目指すべきところへ導いてくれる人がいたら、間違うことなく、ゴールに辿り着けるはずです。
今日は、自分をゴールに導いてくれるメンターについて、考えて行きましょう。
メンターはどこにいるのか
開業前、私はたくさんの行政書士や他士業の方に会いました。
試験に合格したものの、行政書士が何をしているのかが、まったくわからなかったからです。
資格専門学校の実務家講演会、行政書士の勉強会、他士業の勉強会、自分の支部会、他支部の勉強会など、参加できるだけ参加しました。
合格してから開業するまでに、7ヶ月ありましたが、月に2、3回は、何かに参加していました。
開業してからは、1年間は月に130人から150人には会っていました。
たんなる名刺交換だけの方もいれば、しっかり話を聞いた方もいましたが、2度、3度会うことになる人は、数パーセントでした。
こちらが、もっと話を聞いて、今後の活動の参考にしたい!と思う人は、1、2パーセントでした。
少ないのには理由があって、100人いれば、100通りの活動の仕方があるからです。
ある人はチームで動き、ある人は家族と共同経営し、ある人はパートナーを一人決めて、2人で活動していました。
それぞれに魅力があるのですが、自分の性格的に、ひとりで動き、集客を自動化したいと思っていたので、それに近い動きの人を探しました。
行政書士や他士業に、そういった動きをしている人は少なかったのです。
それでも、0ではなく、参考になる話が聴けることもありました。
参考になる話が聴けた時点で、ゴールに一歩近づけたと思います!
たくさんの人に話を聞いたからこそ、聞けた話もたくさんあったと思います。
逆に、聞かなくていい話も、たくさん聞くことになりました。
開業一年目は、仕事が少ない分、時間に余裕があるので、だからこそできた活動だと言えるでしょう。
開業一年目という理由で、知らないことが多くても、大目に見てもらえるという特典もあります。
実際に会って話を聞くと、ネット上に溢れている情報とは違う、本音の部分を聞けることもありますよ。
まずは、自分がどうなりたいのかを知る
メンターを見つける時に重要なのは、自分がどうなりたいのかを知ることです。
ひとり事務所で売上を作って行きたいのに、行政書士法人の代表や、勤務している人に話を聞いても、自分が目指す場所への道しるべにはならないと思います。
まずは自分がなりたい姿を描き、今、その状態になっている人を見つけるといいでしょう。
ひとり事務所で行きたいのか、チームで活動したいのか、法人をつくりたいのかでは、目指す場所が違って来ます。
売上にしても、年商300万、500万、1000万、3000万では、やり方がまったく違って来るはずです。
人を雇いたいのか、雇われたいのか、どちらでもなく一匹狼で行きたいのか。
まずは、自分がどうなりたいのかを考えてみましょう。
自分がなりたい姿になっている人がいても、その人が導いてくれるかどうかは、また別の話です。
すでに順調で、さらに上を目指している人は、目標を立て、先に進んでいるものです。
指導してもらうというよりは、何かノウハウを教えてもらう方法を探したり、仲良くなる方法を考えるといいでしょう。
ヒントをもらえたら、それを素早く素直に行動に移しましょう。
行動に移せる人はなかなかいないので、行動するだけで、注目してもらえるはずです。
そして行動することが、メンターに近づける唯一の方法です。
メンターも人間ですから、最後は感情で動きます。
ただノウハウや助言をもらうことばかり考えず、自ら行動し、自分がギブできるものがないか考えましょう。
ただし、行政書士や士業は、プライドが高い人が多いので、新人行政書士が自分のために何かしようとすることを嫌がる場合もあります。
実は私、この失敗を何度かして、先輩士業から怒られています。
何でも聞いていいよ、という言葉は、鵜呑みにしないことをお勧めします。
開業は、誰もが不安なものです。
自分が目指すゴールへ導いてくれるメンターを見つけ、道を間違えないように進んで行ってください。