開業とは経営者になること【行政書士はただの資格です】

開業とは経営者になること【行政書士はただの資格です】

行政書士の開業がうまく行かない原因の1つに、開業したら経営者になるという自覚が足りないことが挙げられるでしょう。
行政書士として開業するということは、行政書士になることに加え、行政書士事務所を経営することになります。
個人事務所なら個人事業主、行政書士法人なら法人の代表として、経営能力が必要になります。

開業して軌道に乗せるためには、経営者になることを自覚し、事業(ビジネス)をつくる必要があります。
行政書士としてどんな業務を専門にしようか考えると共に、その業務でどんな事業をつくるのか、考えて行きましょう。

この記事では、開業とは経営者になることについて解説していきます。

資格でビジネスを作ろう

行政書士試験に合格するために、私たちは法律の勉強を中心に、たくさんのテキストをこなしました。
民法、憲法、行政法と、法令だけでなく、判例についても学び、問題を解いて行きます。
実際に実務につながる問題は少ないですが、この問題が解けるようにならないと、資格は手に入りません。

何とか合格し、行政書士の資格を手にすると、経験がなくても開業することができます。
気に入った事務所を見つけ、書士会に登録し、行政書士としての一歩を踏み出すことができるのです。

資格スクールでは、実務講座として、建設業許可や入管業務など、行政書士として扱う仕事について、歴史や現状、申請までの手順等の概要を教えてくれますが、その仕事をどうやって手に入れるのかは、具体的に教えてくれません。

建設業許可の仕事をしたいから、実務の方法は学んだものの、どうやったら依頼が入るのか。
悩んだあげく同業の行政書士に聞いたり、勉強会に参加したり、同期と集まったり、時間はどんどん過ぎて行きます。
ホームページを作っても、すぐに問合せが来るとは限りません。
この段階で、挫折する人も少なくないはずです。

実務はもちろん大切ですが、事業として続けていくためには、どうやって依頼につなげ、どれくらいの報酬をもらい、どのように売上を伸ばして行くのか、1年後、2年後も見据えて、考えて行く必要があります。

私たちは行政書士になるだけでなく、経営者になってビジネスをつくる必要があります。
最後にはどうなっていたいのか、目的やゴールを決めることで、お客様像も明確になるはずです。

ビジネスとは、誰かの悩みを解決し、対価をもらうことです。
行政書士として、誰の悩みをどのように解決し、いくらの報酬をもらうのか。
それによって、どんな世界を作りたいのか。
経営者として、どんな事業を作っていくのか、日々考えて行きましょう。

行政書士は、0ではなく1からの起業

起業というのは、一般的に0からビジネスを作っていくものです。
新しいビジネスを作り、始めて行く場合、それが何なのか、理解してもらうまでに時間がかかります。

それに比べ、行政書士という資格は、ある程度知られています。
行政書士を知らなくても、世の中に弁護士や税理士、司法書士のような資格があることは知られています。
士業の1つと説明するだけでも、何となくわかってもらうことはできます。

また、国家資格ということで、最初からある程度の信用を手に入れることもできるでしょう。
0から何かを作り出す起業と比べたら、かなり有利と言えます。

それなのに、行政書士は食えない、稼げないと言われるのは、ちょっと変ですよね。
事業を作る、経営者になるという気持ちで開業すれば、結果は違って来るはずです。
行政書士が食えないのではなく、経営者の自覚がないまま開業すると軌道に乗せるのが難しくなるのです。

30年前は、士業は座っていれば仕事が入って来ました。
誰もホームページや広告を作らず、役所の近くに事務所を構え、看板を出し、お客様を待っているのが普通でした。
ところが今は、ホームページも広告もSNSも、あらゆる手段を使い、仕事を取りに行く時代です。
時代に合った動き方が出来ないと、この先の生き残りは厳しいはずです。

業界の常識やイメージを捨て、行政書士という資格を活用して、どんな事業(ビジネス)を作っていくのか。
これを考えられる人が、新たな仕事をつくり、売上を伸ばし、生き残っていくのでしょう。

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かみやま

行政書士はただの資格です。
開業するなら、経営者として、自分の事業(ビジネス)を作り、伸ばすことを楽しみましょう!

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