行政書士開業準備のことを書こう その5ダブル資格と開業資金に悩む

行政書士開業準備のことを書こう その5ダブル資格と開業資金に悩む

行政書士という資格は、合格するとすぐに開業できる数少ないものです。
すぐに開業できるため、経験や実績がないままスタートする人が多く、多くの人が開業直後に途方に暮れます。
なぜなら、開業にはルールや正解がなく、何をしたらいいのか、自分で決めないといけないからです。

もちろん私も、開業直後に途方に暮れた一人です。
何とか開業3年目に、業界10%の年商1000万を達成しましたが、今考えると、数々の失敗の中で、安定した売上のつくり方を手に入れたおかげです。

今日はそんな私の開業当初の行動について、失敗談も含めお伝えします。
開業を迷っている方、開業して途方に暮れている方に、少しでもお役に立てると嬉しいです。

ダブル資格は必要ない?

ようやく退職が決まると、有給休暇の一部をもらい、その間を開業準備に充てることができました。
ここまで十数年間、会社のために仕事と勉強の毎日でしたから、次のステップのための休みは、今までにない新鮮なものでしたが、実は思った以上に何もできませんでした。

私は8月の社労士試験を受けようと、行政書士試験直後の11月から勉強を始めていたのですが、それが思うように進まず、しかも退職に向けて動いたり、開業準備が始まったりする中で、ますます勉強時間が減って行きました。
社労士試験に力が入らなくなったのには、もう一つ理由があります。

行政書士開業に向けて5月から少しずつセミナーに参加する中で、「試験に合格して次の資格の勉強を始める人がいるけど、それ、必要ないと思うよ!」と、あからさまに言われたことがありました。
ダブル資格は意味がないことがほとんどだと、先輩行政書士は言うのです。
勉強に逃げて開業が遠のくだけだと。
行政書士として結果を出している人からの言葉だったので、それはぐさりと突き刺さりました。

想定外の退職時期にあたふたし、範囲の多い試験勉強に集中できず、行政書士一本でいいんじゃないかと、逃げのような気持ちも湧いていたのかもしれません。

また、開業資金にも不安を抱くようになりました。
会社都合退職にはなりましたが、会社がなくなる場合や、リストラ対象になった場合とは違い、思ったような退職金が出なかったのです。
数百万にはなりましたが、開業後3年は厳しいと聞いていたので、リストラ対象になれなかったことが、当時はとても悔しかったのを覚えています。

貯金はありましたが、できるだけ崩したくないですし、あとは、夫の協力を得られるよう「一緒に頑張ろう」感を出して行こうと思いました。

実は失業手当を結構もらえることになっていましたが、それを取ると、開業が遅れてしまいます。
社労士試験受験まではもらい、9月に開業しようと決めていました。

これは今でも、後悔はしていません。時間は大切ですから、できるだけ早めに開業したのは、良い選択だったと思っています。

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